イチローさんの活躍や最新トピックス、
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この年3月25日、オーランド・アスレチックス対シアトル・マリナーズの開幕戦は、東京ドームでの開催が予定されていたが、米英によるイラクへの武力行使が避けられず、MLB並びにMLB選手会が渡航の安全を十分に確保できないという理由から、日本開幕戦は開催中止となった。イチローの開幕を楽しみにしていた日本の野球ファンを大きく落胆させることになった。
日本時代からスロースターターとして知られるイチロー。この年も4月は.243と低調なスタートとなったが、5月に入ると調子は一気に上昇。16日にはMLB通算500安打を記録して3割復帰、22日に13試合連続安打を記録するなど、月間打率.389をマーク。さらに6月も月間打率.386で首位打者争いに加わった。
「3年レギュラーとしてやり遂げて、はじめて認められる」と3年目を区切りとして意識した発言をしていたイチロー。オールスターの3年連続最多得票は、イチローが目標とする選手ケン・グリフィーJr.以来2人目となる記録。この年から実施されるようになった選手間投票でも最多得票を獲得、「大変価値のあることと感じている」とイチローが喜んだように、彼の実力に対する評価がMLBにおいても非常に高いものであることを証明した。
7月18日にMLB初となる満塁本塁打を放つなど、渡米以来、自己シーズン最多となる2ケタの13本塁打を記録。一方、打率は終盤伸び悩み、8月に首位打者から陥落すると最終的に.312でリーグ7位。3年連続200安打は果たしたものの、「プレッシャーや(自身に対する)怒りで、吐き気がしたり息苦しくなった」とイチローは胸中を語った。チームも前年同様、序盤首位を走りながら後半失速。93勝を挙げるも地区2位に終わり、プレーオフ進出を逸した。
このオフ、4年4400万ドルで契約を延長したイチローは、名実ともにシアトル・マリナーズの顔として認められる存在になった。