「疲れ」や「栄養補給」に関する
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コラム
疲れにもいろいろありますが、最近増えている「脳疲労」をご存知ですか? 今回は、そのまま放っておくと体や心の不調だけでなく、生活習慣病まで引き起こす可能性もあると言われている「脳疲労」について解説します。
「脳疲労」とは一言でいうと、「脳の疲労」つまり「脳が疲れている状態」です。
筋肉を酷使すると、炎症が起こって筋肉痛になりますよね。同じように、脳を使いすぎると脳内で炎症を起こし、正常に機能しなくなってしまうことがあります。
脳の中には、思考や言語を理解する知性の部分を担当する「大脳新皮質」、食欲など本能を司る「大脳辺縁系」、そして、自律神経や食欲などをコントロールするための「間脳」があります。
これらがお互いに情報共有をして、バランス良く働いているのが通常の状態。しかし、脳が処理できないほど大量の情報が入ってくると、それぞれがキャパオーバーになってしまい、うまく連携が取れず、機能不全となってしまうのです。この状態を「脳疲労」と呼びます。
原因としては、IT系の仕事や業務が増えてきていること、テレワークが進んだことによりパソコンで仕事をしている時間が増えたこと、スマホを一日中操作していることなどが挙げられます。
脳疲労の症状には、次のようなものがあります。
これらの症状を放っておくと、脳の機能が著しく低下し、頭痛や動機、息切れ、めまい、下痢や便秘など自律神経失調症の症状が現れるように。さらには、食欲のコントロールができずに肥満や生活習慣病のリスクが高くなったり、うつや認知症へとつながったりする恐れもあるのです。
まずは、体調がおかしいなと感じたら、そのままにしないことが大切。また、自分では気づきにくくても、家族など周囲が異変に気づくこともあります。
体の疲れもそうですが、脳の疲れもそのままにしないで、すぐに対策を。基本的には、睡眠、食事、運動が健康的な生活の要ですが、今回はそれ以外で意識できるポイントをお伝えします。何か1つからでもいいので、始めてみませんか?
パソコンを使った作業などを長時間続けると、脳が酷使されて情報処理能力がダウンしてしまいます。できれば1時間作業をしたら5分休憩をとるなど、こまめな休息をとりましょう。作業中に「飽きたな」と感じたときが、休息ポイントです。
ネットを使えば大体のことが事足りる今だからこそ、ネットに頼らない時間も作ってみましょう。たとえば、本屋に行って欲しい本を探す。グルメサイトの情報に頼らず、美味しそうなお店やお気に入りのカフェを探すため近所を散策してみる。自分の五感を大切に、欲しい物を探すことも、デジタル化された毎日の中で大切ではないでしょうか。
脳を休ませる時間を作りましょう。「何も考えないように……」と意識すればするほど何か考えてしまうという人は、行き先を決めずに少し長めの距離を歩くことがおすすめです。できれば、信号などがない、広くて安全な散歩道がベスト。ただ目の前のことだけに意識を向ける一種の瞑想状態になり、脳がリラックスできるでしょう。
さまざまなことがデジタル化され、パソコンやスマホに接する時間が増えた現代だからこそ、改めて脳の健康を考えてみませんか? 日頃酷使している脳を労って、体も心も健康に。